羊増し増し

感想をまとめたいときに使います アイコン:@ island_tenn_作

Dancing☆Star プリキュア

2023.10.29.昼

 

待ちに待ったぼくプリを見てきました。始まる前は「男だけのプリキュアなんて……」という声を見かけましたが、んなの見るまで分からんやろがい!!と思っていたのでずっと期待して待っていました。見るのを迷っている人は私の感想がきっかけになってくれたら嬉しいです。

 

🩷星河楽/キュアトップ

プリキュアのピンクってこうでないとな!っていうのを体現してくれていました。常に前向きで眩しくて、周りの友達や大人に厳しい現実を突きつけられてしまうけどそれでも諦めずに輝いてくれる。舞人くんにパシられて一瞬抵抗するのに、お釣りがいらないと言われた瞬間行ってきまーす!になるのがアホっぽくてかわいかった。

パドドゥと出会うとき頭にぶつかる伝統芸をやってくれたのも嬉しかった!プリキュアになって戸惑っていたのも良かった。こうやって「あ、これってプリキュアのあるあるだよね」という要素を入れてくれていたのが嬉しかったです。

「ダンスでみんなを笑顔にする」という夢の"みんな"には敵も味方も全員含まれているというのもまさに主人公らしい希望だなーと。私が見た回では子供の男の子も見に来ていて、男の子でもプリキュアから希望を貰っていたら良いなと思いました。

 

💙夏目颯斗/キュアロック

プリキュアになるシーンで爆泣きしてしまった。幼馴染の星河くんの眩しさや才能に挫けるも、その星河くんに希望を示してもらってプリキュアになるのがめちゃくちゃ良かった!このときの星河くんが「お前の夢は俺の夢さ」という感じだった(テニモン)。真面目さ故に自分を出せなくて悩むのもブルーらしくて、だからこそその殻を破ってプリキュアになるのは眩しかったです。

幼馴染設定故か、星河くんと距離が近くて微笑ましかったです。舞人くんに「あの先輩(星河くん)のバカが移った感じ」と言われ、「そうかも☺️」と嬉しそうに返していたのが(実際舞人くんに何で嬉しそうなの……と言われていた)萌えでした。かわいい。クールキャラかと思いきや星河くんの奔放な行動にペコペコ頭を下げていて苦労人ポジでした。

ダンスかっこよかった!事前に上がっていたMVを見たときから動きをピタッと止めるのがめちゃくちゃ上手いな……と思っていたのですが、彼が担当していたロックダンスはRockではなくLockの方らしく、「激しい動きをピタッと止める、ロックする」ダンスという説明が本編にもあったのですが、彼のダンスからすぐ納得できました。

 

💛月宮爽々奈/キュアソウル

貴方そういうキャラだったの!?!?!?

事前に抱いていたイメージとかなりギャップがあったというか、いや優しそうな感じはイメージ通りだったんですけど……。

「ダンスを通じて心も体も繋がることが夢」と話していたように情熱さも持ち合わせていて、その熱さは後輩への指導にも表れていて……。腰に手を回し密着しながら指導したり、口説くようにアドバイスしたり。ステラダンサーの子たちが演じるダンス部員に熱狂的な人気を誇っていたのが衝撃でした。同性の先輩に憧れる男の子って「先輩カッケー!!」って感じだと思うんですけど、月宮先輩へは「キャ〜!!♡先輩こっち向いて♡♡♡」って感じで。うちわもペンライトも持っていました。これ自体は私が通っていた学校でも"推しの先輩"という文化があったので違和感は無かったです。特にダンス部がその文化色が強かったし。

良いなあと思ったのが特段「男なのに」と言及するシーンが無かったことですね。練習そっちのけで月宮先輩を見る後輩を天弦先輩が叱責するシーンはありますが、「男が歓声を上げて気持ち悪い」とは微塵も言っていなかったので。

普段は優しいけれど、天弦先輩に危険が及んだり星河くん夏目くんに現実を突きつけたりするときは声がワントーン下がるのがすごく解釈一致でした。かっこいい。みんなも月宮爽々奈先輩にメロメロになろう。今ならブロマイドを買うと新入部員になれるらしいです。

あと家でコーヒー啜ってる姿がメンカラも相まって巴マミだった。

 

💚天弦晃雅/キュアカグラ

月宮先輩とは対照的に、天弦先輩は見る前と後で1番ギャップが少なかったです。緑キュアが増えてくれて嬉しい……!あと変身したとき声がワントーン明るくなるような気がして、それが月宮先輩と対照的で良い!!扇子を口に咥えて戦っているときがあってオタクが好きなやつ!!!とブチ沸いていました。でも苦手なもの:虫が「でしょうね。」すぎる。

天弦先輩も月宮先輩と同じ推し方をする後輩がいて、「鋭い目で睨まれたい!」「分かる〜!」「先輩の靴になって合法的に踏まれたい」とか言われていて、厄介オタクすぎる……!と思っていました。

センター分け和風男子なんて絶対好きだろうな……と思ってて実際好きなんですけど、それより月宮先輩との関係を見せつけられて「……?(情緒破壊)」になる。なんか……晃雅はかわいいな〜!って言われてるし……天弦先輩に危険が及ぶと月宮先輩ってすごく鬼気迫る表情をするし……昔を知っている口ぶりだし……月宮先輩におちょくられたからって仕返しにお姫様抱っこ(!?)でプールに落とそうとするし……?????

あとパンフの情報と月宮先輩のセリフ照らし合わせるともしかしたら藤咲なぎひこルートある……?と思って。パンフに「幼い頃は(実家の神社の)独特な習わしに苦労していた」とあること、本編で月宮先輩が「また晃雅の巫女姿みたいな」と言っていたことを考えると、もしかして幼い頃は女の子として育てられてましたか……?変身すると1人だけ髪型が大きく変わるのもそういうこと?昔は長かったけど反発して今はバッサリ切ってる、とかだったら良いな。知りたいことが多すぎるので続編及びスピンオフ小説等をご検討ください。

 

💜黒瀬舞人/キュアブレイク

相関図見たときに追加戦士ポジかな?と思っていたのですが、まさかのトップやロックよりプリキュアとしては先輩だった。稽古中よくいおりくんが生意気ムーブをしている様子や可愛がられている様子が共演者の方から共有されていましたが、それが上手く黒瀬舞人というキャラクターとマッチしているなと思いました。

他4人が捕えられているとき、やっぱ追加戦士が来るときはみんながピンチのときだよね……!とテンションが上がりました。追加戦士らしく実力もあるのが良かった。追加戦士前提で話してしまってるけど合ってるのか?

蛍くん充くんとどう絡むのかな?と思っていたら想像より重くて……。テレビ放映されているプリキュアでも度々街の人への被害に触れられますが、本当に被害が出てしまう描写をしてくるとは。今回本編では直接充くんに謝罪はできていませんでしたが、続編が出たらそのシーンも欲しいな……と思います。気持ちの整理がついた彼ならきっと謝りに行けると思うから。

 

🧡パドドゥ

小憎たらしさを見た目のかわいさで相殺……しきれていないところが魅力だなと感じました。高校生のプリキュアたちから見たらオッサンらしい。コメディの大部分を担っていて、落ちないパンケーキで爆笑を掻っ攫っていました。男の人の笑い声も聞こえてきて良かった。

というか……コイツ……!!最後にとんでもないものを……!!どうにもぼくプリの世界におけるラスボスっぽい。妖精がラスボスのパターン初めてでは……?あんな匂わせ方したんだから絶対続編やってほしい。

 

🩵鈴ノ木蛍&内海充

ここもそう来たか〜と思いました。プリキュアではない2人組を出して一体何をするんだろう?と思っていましたが、ぼくプリのテーマであろう「希望と絶望」の表現の多くを担っていました。夏目くんが星河くんを羨ましく思う描写を入れてからこの2人の話に入ったのは分かりやすくて良いなあと思いました。羨望と嫉妬は紙一重……。女児は操られたブラックとホワイトがお互いを攻撃してしまうシーンがトラウマになっているので、そのトラウマが呼び起こされて情緒しわくちゃになりました。やめて〜泣

先に室井先生の手先になっていた蛍くんが病院で目覚めた充くんに襲いかかるシーン実はちょっとドキッとしてしまった。同じ人いるかな……。

てっきり室井先生が仮面をした敵幹部だと思っていたので、室井先生も一緒に襲われていたときの「えっ!?室井先生じゃないの!?じゃああと可能性なんて……」の悪い予感が当たったときヒ〜となりました。ぼくプリはところどころ過去のプリキュア要素を感じていたのですが、この2人には勝手に満と薫を感じていました。幹部にされて悪堕ちしたときの雰囲気からかな……?続編でキュアエコーとかみたいに限定でプリキュアになりませんか!?

これは個人的な話ですが、蛍くんの誕生日が私と一緒ですごく嬉しかったです。誕生日が同じプリキュアキャラクターが増えました(キュアコスモ/スター☆トゥインクルプリキュアも同じ)。

 

❤️室井一帆

キャラクターが発表されたときどう見ても敵側すぎる、と思っていました。合ってた。

ぼくプリの良いなあと思ったところが、敵側の主張に一理あるなあと頷けるところなんですよね。大人になった今だからこそ刺さるしそういう見方ができる。室井先生の心情吐露までに才能への憧れを描いた分、才能のせいで潰されてしまった側の人生を語られたのは辛かった。

安易に改心しないのも個人的に良かったなと思います。とてもすぐに癒える傷ではないので。最後パドドゥに無理やり浄化されていましたが、あれどうなったんでしょうか……。

 

🤍ステラダンサーズ

この方々たち無しには成し得なかった舞台だと思います。例えば変身バンクで、アニメなら待っている敵を画面外に置いて映さないことはできますが、舞台だとそうもいきません。そこをステラダンサーズがバンクに合わせて踊る→イビルダンサーもつられて踊ってしまう、にすることで自然と時間を稼いでいました。

変身時間が短く着替えの時間が取れないシーンでは、変身前を影武者として演じ、本物と入れ替わるという手法を取っていました。

ステラダンサーズに1人知っている方がいて、高橋陸人くんなんですけどめちゃくちゃハジける笑顔をしていてとても良かったです。プリキュアの世界に馴染んでいる……と思った。月宮先輩にメロメロになる後輩も演じていてビックリしましたが。

 

📝ストーリー

2時間ちょいという時間の中でよくあれだけプリキュアらしさ、2.5次元の良さを詰め込んだな〜と思いました。鷲尾さんの監修があるとはいえほさかさんすごすぎないか?

ところどころ歴代のプリキュア要素を感じられました。希望と絶望の話はGoプリで、希望のスコアはスイプリっぽいな〜と。長年プリキュアが好きな人が楽しめるように作られていました。

プリキュアは仲間同士仲が良くてテレビで見ている分には微笑ましいな、と思っていたんですけど、2.5次元になるとこんなに眩しいんだ……。幼馴染とか部長副部長とか後輩を可愛がったりとか、この辺りはちゃんと普段から2.5次元を観劇している人向けに作られているなと感じました。まんまとハマっています。天弦先輩と月宮先輩が刺さって抜けない。

元々ダンスが好きなのもあって、ダンスで戦ったり心を浄化する描写がすんなり受け入れられて私に合っていたな〜と思いました。プリキュアのedダンス真似するのが好きだった人は同じ気持ちなんじゃないかな。ダンスをテーマにしているのはフレプリが近いものがあるけど、ここまでガッツリダンスを取り入れてストーリーが成立するのはすごいなと。舞台とすごく相性が良かった。カテコで踊るのも楽しかった!大きいお友達は普段映画を観に行ってもはしゃがないよう我慢しているけれど、ここでは思い切り踊れるから……。披露する場所もないのにedダンス毎回覚えようとしている身からしたらめっちゃ嬉しかったです。

キャストの方々もみんな「プリキュア」として違和感が無かったのが素晴らしかった!みんなプリティーでキュアキュアでキラキラだった……。川村女史のキャラデザがやっぱ最高ですよね。なるべく出費を抑えるようにしていたけれど観終わった後我慢できなくてイラストのアクスタ買ってしまった。始まる前から言ってたんですけど、川村女史のキャラデザとこだまさおりの作詞で良くならないわけが無かったんですよね。すごく贅沢なものを見せていただけたと思います。パンフに設定とかキャラデザ原案載っているのも良すぎる!みんな買おう。

 

絶対良いものになるだろうとは思いつつ、もしズッコケたりしたら……合わなかったら……と思う気持ちも少しあったのですが、そんなこと気にしなくて良かったよ〜〜〜〜!!!

私は今のひろプリで、私と同じ専門学生のあげはさんがプリキュアをしているのがすごく嬉しくて。同じようにツバサくんとかぼくプリを見て嬉しく感じている男性の方もいたら良いな〜と思いました。プリキュアになれないなんてのは分かりきっていますが、それでも自分と似た境遇の人がプリキュアとして頑張っているのを見ると元気が貰えるよね。だから田村くんが挨拶で「皆さんもダンサーになるかもしれないし、プリキュアになるかもしれない」とおっしゃっていたのがすごく嬉しかった。

続編やる気満々の終わり方をしていたので続編待ってます!!みんなもキラメキのビートで満たされにいこう!!!